「家づくり」の道のり ~土台工事~

さて今日は、土台工事編です。


○土台工事


基礎工事が完成すると、次は土台敷きです。

借り暮らしのアリエッティというジブリの映画、
ご覧になったことはありますか?

実はあの映画には、アリエッティが
基礎の換気口から出入りしているシーンがあります。


あれは、床下と外部の換気を目的としています。

現在は、換気口から進化して、
土台の下に基礎パッキンというものを敷いていきます。

基礎パッキンは、空気が通る構造になっていています。


コンクリートと木材の間に見える
黒いものがパッキンです!


次に、土台や大引が搬入されてきます。

プレカット工場で予め加工された材料ですが、
現場でただ組み立てるだけでよいというわけではありません。

材料に記載された記号を参考に、
プレカット図を見て材料との照合をします。

そこから、基礎に墨を打って木材を設置位置へおいていき
間違いがないか図面と照合した後、
アンカーボルトを締めます。

木材の下には床束を設置して、
大引きを下から支えます。

床束は鋼製のものが多く、
束と束の感覚は910mmとします。

最後は雨が降っても大丈夫なように
しっかりと養生をして

次はいよいよ棟上げです!

「家づくり」の道のり ~基礎工事~

今日は、基礎工事についてです。


前回は地盤の調査方法を中心にご紹介しました。

続いて行われるのは基礎工事です。

基礎工事も様々な工程があります!

○基礎をつくるための作業

まず、建物の基礎を作るために土を掘削し、
それを平らに仕上げます。

これを根伐り、床付といいます。

次に、砕石を5cmほどの厚みで敷き、転圧します。

続いて、砕石の上に防湿フィルムを敷いて、
外周部には捨てコンと呼ばれる下地となるコンクリートを
深さ5cmほど流し込み、平らな面を作ります。

そして、基礎のコンクリートを流し込む前に
配筋作業を行います。

ベタ基礎の場合は、耐圧盤と呼ばれる床面が必要となり、
立ち上がり部分と一緒に鉄筋が組み込まれます。

いよいよ、基礎のコンクリートを打設します。

最初に耐圧盤、それがしっかり硬化すると立ち上がり。

コンクリートが水としっかり化学反応を起こして固まるように、
水分が逃げないように養生します。

養生しないと、夏場は急激に乾燥したり、
冬場は凍結して水分がなくなったり、
ひび割れの原因となります。

養生のあと、型枠を外すと、基礎の完成です。

建築基準法では、基礎の地盤面から立ち上がりの高さは
30cm以上となっています。

立ち上がりの高さがあると、
雨の跳ね返りや、地面からの湿気の影響を受けにくくなり、
木部の劣化、白アリの被害の低減などにつながります。

この高さが不足していることによるトラブルもあるそうなので
施工中には現場に足を運んで、いろいろとチェックしておくと
良いかもしれません。

○意外な出費?ライフライン整備にかかる費用や特殊仮設工事費目

例えば、購入した土地が畑だった場合は
ライフラインは未整備状態。

上水道を引っ張ってくる、
下水道は道路より高く...


など、場合によっては200万近くかかるケースもあります。

もう一つ、意外な出費は「特殊仮設工事」なる費目。

これは、周辺の道路が狭く、職人さんの車を駐車したり、
荷下ろししたりするスペースがない場合に生じるものです。

離れた場所に駐車場を借りたり、そこからの運搬をしたり、
ガードマンを立たせたりするなどといったことになると、
数十万円かかるケースもあるのです。

契約後に意外な出費で困らないように、
予め調べておきたいですね。

「家づくり」の道のり ~地盤調査~」

「家を建てるぞ!」


と「家づくり」がスタートし、着工してから...
どんな工事が行われているかご存じでしょうか?


今日からは、数回に分けて「家づくり」の現場が
どうやって進んでいくのかご紹介していきたいと思います。

 


木造軸組工法の場合、工事に着工するまでに
敷地調査や建物のプランニングを行ってから、
住宅の建築が始まります。

 

1.地盤調査と地盤改良・地盤補強工事

2.地縄張り・遣り方

3.地業工事

(掘り方・割栗石・砕石・転圧・防湿シート・捨てコンクリート)

4.基礎工事①

(基礎配筋)

5.基礎工事②

(基礎の底盤部分のコンクリート打設)

6.基礎工事③

(基礎の立ち上がり部分のコンクリート打設)

7.木工事

(土台敷き)

8.構造躯体

(建て方:柱、小屋組など、上棟まで)

9.屋根工事

(野地板・ルーフィング・屋根仕上げ材)

10.外壁工事①

(防水工事:透湿防水シート)

11.外壁工事②

(外壁仕上げ)

12.断熱工事

13.ベランダ防水工事

 


○ 地盤調査って、どんなことをしているの?

木造住宅でよく使われる方法に
「スウェーデン式サウンディング調査」があります。


先端がキリ状の器具に荷重をかけ、25cm下がるまでに
ハンドルを何回転させたかによって、地盤の強さを表します。
その値を、N値と呼びます。


深度10mまで測定することができます。

費用は比較的安価で、1か所を調査する場合2万円前後です。

通常は5か所を調査するので、5万円から10万円ほどです。

次に、ボーリング調査は最も基本的な地盤調査方法です。

正確な地盤調査ができる反面、かなり費用がかかるため、
中規模以上の建物を建てる場合はこの方法を使いますが、
一般の木造住宅ではほとんど使われません。

高台の場合は30万円前後、
低地の場合は80万円ほどになることもあるそうです。

調査方法は、先端にサンプラーを取り付けたロッドの上に
63.5kgの重りを76cm自然落下させて打撃します。

サンプラーを地面に30cmめり込ませるのに要する打撃数をN値といい
それによって地耐力がわかります。

同時にサンプラーで土を採取し、
砂質土なのか、粘性土なのかを調べることができます。

そして、表面波探査法です。

表面探査法は、地表から地中に向けて振動波を発信し、
地盤の硬さを調べる方法です。

硬い地盤ほど新藤派が速く伝達する性質を活用し、
振動波の反射時間によって、地盤が硬いか柔らかいかがわかります。

 


地盤調査の結果によっては改良の必要もある。

建築を依頼する会社が決まると、まずは地盤調査を行います。

地盤は建物を支える土台なので、どんな状態であるかの確認は
必要不可欠になってきます。

軟弱地盤がある場合は、地盤の改良工事を行います。

地盤改良には良好な地盤までの深さによって、

表層改良工法(軟弱地盤が2mくらいまでの場合)

柱状改良工法(軟弱地盤が2m以上8mまで)

鋼管杭工法(軟弱地盤が2m以上で深度30mくらいまで施工可能)

の3種類があり、軟弱地盤が浅いほど費用は安くつきます。


土地は、状態によっては地盤改良工事に
多額の費用がかかることがあります。

メリット、デメリットを知ったうえで購入するか、
事前によく調べることをお勧めします。

家に使われている素材

住宅を扱う会社として、


世界にある家って、どんな素材で出来ているんだろう?


と、今更ながら素朴な疑問が湧きました。

世界の住宅で、伝統的に利用されている素材は、


石・土・木


この、三つの素材からできているものがほとんどですよね。

日本で圧倒的に多いのは『木』
つまり、木造の家です。

私達の住む浜松市も、
天竜の杉・桧が全国的にも有名な地域です。


日本は海外に比べ、
樹木が豊富にあった事も一因ですが、
石も土も、豊富にあるのに
何故、『木』なのか。

それには理由がありました。

木の特性として、優れた機能である
『調湿機能』 があります。

もちろん、土にも調湿機能はありますが、
構造上、土壁の窓は小さくないます。

窓が小さいと、光を取り入れるのが
少し難しくなってしまいますよね。

その点、『木』は柱と梁を組み合わせて作るので、
窓も大きくとれ、明るい環境を手に入れる事ができます。

窓が大きいと、風も入れる事ができるので
調湿機能にも、ひと役買ってくれるわけです。

杉の柱一本で、600mm以上(ビール大瓶程度)
水分を吸収する能力がありますが、
六畳間ですと、柱が六本程度使われる事になるので
かなりの量になりますね。


しかも『木』は、木材になっても呼吸をしています。

その能力を最大限に生かすコツは、、、
育った通りに、その木を使う事です。


柱に使う場合は、木元を下にする。
梁に使う場合は、木の背を太陽が当たる上に向けるのが大原則。

『木』を継ぐ場合も同じで、
木元と木末を合わせて継ぎます。

※植物の導管をつなげるように

そもそも樹木たちは、自分から場所を移動する事はなく

(ガジュマルや、エクアドルの木は移動するそうですが、、)


樹木のほとんどは、芽を出した環境に合わせて育ちますので
材木になったとしても、その特性は健在です。

お風呂場や台所には、湿地で育った『木』
リビングには日当たりの良い尾根の木が適しています。

【地元の木は、地元で使え】と、伝えられてきたのも、
木の能力を生かし、最大限に住み心地の良い家を作る上で、
大切な知恵でもあるんだと、改めて気づかされました。

『木』は、蒸し暑い日本の夏に、相応しい素材です。


これから家を建てようとお考えの皆様に、
改めて、『木』の家の良さをお伝えしたいと思いました。


家づくりでお悩みの方や、
新築やリフォームをお考えの方に

これからも、寄り添える工務店でありたいと考えております。

お気軽に、弊社までご相談ください。

家づくりで最も圧縮すべきコストとは? ②

今日は、昨日の続き「圧縮すべきコスト」についてです。


○土地の日当たりの良さにこだわらない!


土地は、人気があるものほど値段が高く
値段が高い順に売れていきます。

一般的に日当たりが良い土地は人気があるため
日当たりが良い土地は全て
必然的に価格が高く設定されるようになっています。

ですが、日当たりが良い土地に建っている家を見みると...


南に大きな窓をたくさんつけているものの、
その全ての窓にカーテンを設置し、
一日中ずっと閉めっぱなしになっていることも・・・。

これは、外から丸見えになるからですね。
また、暑さや紫外線のキツさも原因の一つです。


これでは、せっかく日当たりが良い土地を買ったのに、
その良さを全て殺してしまいますね。


暗くて閉鎖的な家をつくってしまう典型的な例なのですが、
一方で、たとえ日当たりが悪そうな土地であったとしても、
設計の工夫1つで、明るくて開放的な家をつくることが出来るのも、
多くの方が知らない事実だったりします!

○土地の形の良さにこだわらない!

土地の価格は、形の良さにも左右されます。

もちろん、形がいい土地の方が
価格設定は高くされていますよね?

しかし、土地の形が良いことと
住みやすい家をつくることが出来ることとは
別の問題です。

土地の形が悪くても、設計によってそのデメリットを解消し、
かつ、その土地が持つメリットを活かすことで、
より住みやすい家をつくることが出来ます。

確かに、四角じゃない土地は、
決してパッと見の印象が良いわけではないし、
見ただけではイメージが湧きにくいと思います。

それゆえ、多くの方が敬遠しがちなのですが、
こういった土地は、その分価格設定が安くされており
人気がない分、より大胆に価格交渉も出来たりします。

また、焦って土地の契約をする必要もなく、
比較的ゆっくりと「家づくり」を進めることが出来る
というメリットを持っています。


○無駄に広い土地を買おうとしない!

なにも建っていない土地を見ると
ずいぶんと狭く感じてしまうものです。

それゆえ、多くの方がより広い土地を求めようとします。

ですが実際の所は、思っているよりも
遥かに大きな家をその土地に建てることが出来るものです。

例えば、50坪という広さがあれば、
充分平屋を建てることができるぐらいのゆとりがあるし、
どれだけ大きな平屋を建てようと思っても、
60坪もあれば充分だったりします。

また、土地の単価が高い地域を考えているのであれば
少しでも土地の面積を小さくすることが
土地価格圧縮には欠かせないポイントとなりますね。

仮に、50坪という広さを40坪まで縮めてもらったとしても、
わざわざ窮屈で住みにくい総二階建ての家にする必要はなく、
平屋に近い2階建ての家を充分建てることが出来ます。

加えて、土地の広さを最小限に抑えることは、
庭の工事費用を最小限に抑えることにもつながります。

そもそもの工事面積が小さければ、
その分工事費用がかからないわけです。


◎常識の真逆こそ成功のカギ!?

これら3つのことは、
世間の常識とは全て真逆のことばかりかもしれません。

ですが、土地価格を劇的に圧縮するためには、
以上の3つのことを、しっかりおさえた上で、
土地探しをしていただく必要があります。

常識にこだわり過ぎて、
無駄に土地にお金を使い過ぎないように
気を付けていただければと思います。

家づくりで最も圧縮すべきコストとは? ①

「家づくり」をスタートさせると
必ず資金計画を立てることから始まります。


「無理ではないはず!」
と思って高めの金額でローンを組んでしまうと
実際の返済が始まった時に
急な出費などで生活が圧迫されてしまう事も考えられます。

また、毎月の返済金額が7万円で抑えられるのと、
10万円も支払うようになるのとでは、
35年間という長い長い返済期間を合計すると、
1260万円も自由に使えるお金が違ってくることになります。


また、この3万円を毎月ただ貯めるだけじゃなく、
節税機能も兼ね備えた金融商品に預けていくとなれば、
その差はおそらくもっと開くことになるでしょう。

日本は、少子高齢化問題にともない
社会保険料や税金の負担は増え
年金の受給金額は減っていくでしょう。

それゆえ、確実に不足するであろう将来の資金を、
自分自身でしっかりと確保するためにも、
節税、運用を行いながら貯めていく必要があります。

だからこそ、一生も最も大きな買い物と言われる
「家」に関して、無駄のない計画が必要です。

○最小限の予算で家づくりをするための基礎知識


「家づくり」の予算を抑える=建築費用を最小限に抑える
と考えがちです。


もちろん、それはそれで大切なことの1つです。

ですが、家の費用を最小限に抑えることが出来たとしても、
考えるところは、それだけではありません。

「家づくり」の費用を最小限に抑えるためには、
土地にかける費用も圧縮しないといけないですし、
同時にまた庭にかける費用も圧縮しないといけません。

つまり、土地、家、庭、の3つ全てを
最小限の予算で手に入れるように
しなければいけないということです。


もちろん、やみくもに費用を圧縮したのでは、
住みにくかったり使いづらかったり、不便だったり...
してしまいますね。


それでは今後の暮らしに支障をきたしかねないので、
住みやすさや使いやすさ、利便性などを、
損なうことなく実現することを前提として考えていきましょう。


○土地予算を最小現に抑えるために知っておくべきこと


土地にかけるお金を最小限に抑えようと思うと、
まずは、知らず知らずの間に受け入れてしまっている
土地に関する常識や当たり前を
疑ってみることから始めなければいけません。


では、どんなポイントがあるのでしょうか...?

明日の(②へ続きます!)

なぜ浴室換気は重要なの?

家にとっての大敵である「湿気」。


窓の周りや風通りの悪い収納部分、そして大きな家具の後ろなどは
カビの生えやすい要注意な場所です。


では、家の中で最も水浸しになる「浴室」は
どうでしょうか?


○お風呂の換気扇が持つ大事な役割


仕事から帰ってきてホッと一息。
「ご飯」と並ぶ憩いの時間といえば、
「お風呂」ですよね。


では、お風呂でゆっくり湯船につかりながら天井を見上げた時、
必ずそこにあるものといえば...「換気扇」ですね。


24時間換気してくれる、この「換気扇」ですが
実は快適なバスタイムを
保つのにとても重要な役割があるんです。


○浴室換気が大切な理由


お風呂の換気の事を、「浴室換気」と言います。


浴室換気の重要性として、
以下のようなものがあげられます。


・カビの発生を抑えられる


浴室はカビの発生しやすい場所...。


換気扇をつけることで湿気のある空気を外に逃がし、
カビの発生を抑制する効果があります。


また、湿気を逃がすことで
お風呂場の湿気による家へのダメージも防ぐことができ、
結果的に木造住宅の寿命を長くすることにもつながります。


・臭いが残らず、いつでも清潔に使用できる


お風呂場は毎日掃除をしていても、
抜け毛や石鹸カスが排水溝にたまり、
臭いが発生してしまうことがあります。


その臭いも、換気扇を回すことで、
臭いが発生してもすぐに外に汚れた空気を
排出することができます。

○浴室換気は窓を閉めて行う


浴室のみならず計画換気全体に言える事ですが、
計画換気は「窓を閉めた状態で行う」ことが基本です。


窓を開けて喚起を行ってしまうと、
計画外の所から空気が出入りしてしまうため、
空気が部屋全体を循環しなかったり、
花粉などの外部の物質を室内に取り込んで
しまったりする可能性があります。


計画換気を行う場合は、
フィルターの付いた換気システムを通じて
行うようにしましょう。


清潔で温かい浴室空間実現のため
換気扇の正しい使い方を覚えておきましょう